「親に本音を言えない」人が、人間関係で苦しむ理由

「なんで私は、親に本音を言えないんだろう」

そんなふうに感じたこと、ありませんか?

大人になっても、
親に対して気を遣いすぎたり、
自分の気持ちをうまく表現できなかったり。

そして、
そんな自分を「ダメだな」と責めてしまうことも。

でも、まず伝えたいのは──
それはあなたの優しさや、
繊細さから生まれた心の反応なんです。

特に**エンパス(共感体質)**の人は、
周りの感情を強く感じ取ってしまうため、
「自分を出す=誰かを傷つける」と感じて、
本音を隠すクセが無意識に染みついていることがあります。

実はこの「親に本音を言えない」という悩みの背景には、
**幼少期の心のクセ(防衛反応)**が深く関係しています。

そしてそれは、
恋愛・仕事・友人関係など、
あらゆる人間関係に静かに影響を与え続けているのです。


親に本音を言えないのは「心のクセ」が原因だった

「どうしても言えない」
「伝えようとすると怖くなる」

そんな本音を言えない自分に、
罪悪感を感じる必要はありません。

それはあなたの性格ではなく、
**心が学習した“反応のクセ”**だからです。

そして、そのクセの多くは、
子ども時代の体験から生まれています。


小さい頃から親に気を遣ってきた理由

「親の顔色を見ながら生きてきた」
「怒られないように先回りして行動していた」

そんな経験、ありませんか?

たとえば…

・怒りっぽい親だった
・忙しくて構ってもらえなかった
・厳しくて甘えられなかった

そんな環境の中で育つと、
「本音を言うと嫌われるかもしれない」
という恐れが、心の奥に根づいていきます。

特にエンパス体質の子どもは、
相手の機嫌に敏感で、
「空気を読んで動くこと=愛されること」だと感じてしまいがちです。

そしてそれは、
自分の気持ちを出すよりも、相手に合わせる方が安全という
無意識の信念となり、大人になっても続いていきます。


本音を出すことに恐怖を感じる心理的メカニズム

私たちは本来、
自分の気持ちを自由に表現する力を持っています。

でも過去に、

  • 怒鳴られた
  • 拒絶された
  • 無視された

そんな体験をすると、
心の中ではこう学習します。

「本音を出すと痛い思いをする」
「だから我慢しよう」

そして、大人になった今も、
過去の怖さに反応する“子どもの心”が内側に残っているのです。


同じパターンを繰り返してしまう人間関係


なんでまた、同じことでつまずくんだろう?

「恋愛も、職場も、いつも我慢して疲れてしまう」
「相手に合わせすぎて、気づけば心が限界…」

そんな経験、ありませんか?

それ、あなただけの問題じゃないんです。
実はそれは、**心の中にある“過去のクセ”**が繰り返されているだけなんです。


無意識に繰り返される「心のプログラム」

子どもの頃に学んだ、

・「本音を言ったら怒られる」
・「相手に合わせないと、見捨てられる」

そんな思い込みは、
大人になっても私たちの行動を支配します。

まるで古いプログラムが勝手に作動しているようなものです。

そして新しい人間関係でも、
そのプログラムが作動して──

気づけばまた、「本音が言えない」「我慢してる」
そんな状態を無意識に選んでしまっているんです。


「エンパス体質」の人は特に影響を受けやすい


相手の気持ちが“自分ごと”になってしまう

エンパスの人は、相手の感情を
自分のことのように感じ取ってしまう性質を持っています。

だから、こんなことが起きやすいんです:

・相手が不機嫌だと、自分が悪い気がする
・本音を言ったら相手を傷つけるかもと思ってしまう
・相手の期待に応えなきゃ…と焦ってしまう

とても優しくて、思いやりがある証拠だけど、
それが**「本当の自分」を隠す原因**になってしまうことも。


「つながっていないと不安」という無意識の恐れ

親に本音を言えなかった人ほど、
心の奥にはこんな想いが眠っています:

「離れてしまったら、もう愛されないかも」
「相手に嫌われたら、生きていけない気がする」

これがあると、
本音よりも「つながっている安心感」を優先してしまう。

そして、相手と過剰に同調してしまうことで、
どんどん自分が消えていくような感覚になります。


心の中にいる「子どもの自分」が関係している?


インナーチャイルドとは?

インナーチャイルドとは、
幼少期に傷ついたまま、心の奥に残っている“子どもの自分”のこと。

・怖かった記憶
・悲しかった体験
・言いたかったけど言えなかった気持ち

そういった感情が、
心の中でエネルギーとして凍りついたまま残っている状態です。


例えばこんなこと、思い出せますか?

・泣いたら「うるさい」と怒られた
・比べられてばかりで寂しかった
・親が忙しくて、ちゃんと話を聞いてくれなかった

こうした記憶は、
「自分の本音は迷惑なんだ」
という思い込みと一緒に心に残ってしまいます。

そしてその子どもの心が、
大人になってもあなたの人間関係を左右しているんです。

「親に本音を言えない自分」を癒す方法


癒しの第一歩は「気づいてあげること」

まず最初に必要なのは、
あなたの中にいる「子どもの自分」に気づいてあげることです。

「本音を言いたかったけど、怖かったよね」
「頑張ってたんだよね」
「本当は、分かってほしかったよね」

こんなふうに、
今のあなたが、過去のあなたに寄り添ってあげるだけでも、
心は少しずつやわらかくなっていきます。


インナーチャイルドを癒す2つのステップ


【1】感情を解放する

・当時感じた気持ちを思い出す
・泣きたいときは泣く
・ノートに書き出してみる

抑えていた感情が動き始めると、
エネルギーがゆるみ、心のしこりがほどけていきます。


【2】思い込みを書き換える

「本音を言うと嫌われる」
「私は迷惑な存在だ」
そんな思い込みが、あなたの行動を無意識に縛っています。

でも、それは本当じゃないかもしれないと、
少しずつ確かめていくことができます。


思い込みを緩めるためにできること

・逆の証拠を探してみる
 →「本音を言っても嫌われなかった」経験など
・新しい言葉を書き換える
 →「私は思っている以上に受け入れられる存在かもしれない」
・小さな行動で「大丈夫だった!」を積み重ねる

最初は怖いけれど、
やってみると「あれ?大丈夫かも」と思える瞬間が必ずあります。

その体験が、
少しずつ自分軸の人生へのスイッチになります。


本音を言ってもいい。むしろ、それが本当の安心につながる。


エンパス体質のあなたは、
これまでずっと「誰かのために」我慢してきたかもしれません。

でもこれからは、
あなた自身の心を一番大事にしてあげてください。

・本音を言っても大丈夫
・自分を表現しても大丈夫
・むしろ、それが関係を育てていくことにつながる

本音でつながる関係は、
見せかけではなく「本当の安心感」が土台になります。


最後に:あなたの本音は、あなたの命の一部


「親に本音を言えない」──
その苦しさの背景には、
あなたがどれだけ優しくて、繊細で、頑張って生きてきたかが詰まっています。

でも、もう大丈夫。

自分の本音に気づいて、
少しずつでも声に出していくことで、
あなたの人生は変わっていきます。

あなたには、
「本音で生きる」力がちゃんとある。

どうか今日から、
その力を少しずつ信じてあげてくださいね。


🌱この記事のまとめ

・親に本音を言えないのは、心のクセや思い込みが影響している
・エンパス体質の人は、特に他人に同調しやすく自分を見失いやすい
・インナーチャイルドは、過去の感情と誤解からできた“子どもの自分”
・癒しのステップは「気づく→感情を感じる→思い込みを書き換える」
・自分の本音に気づき始めると、人生全体が少しずつやわらかくなる

もし、まだ少しモヤモヤが残っていたら──
この内容をもっと深く理解できるよう、対談形式でお伝えしています。
ぜひ、音声でも感じてみてくださいね。

8 COMMENTS

花田

ここ半年で自覚し始めてとても悩んでいましたが、この記事を見てそういうことなんだ!と感激致しました。本当に本当にありがとう、この記事に出会えて良かったです。自分の力と貴方のアドバイスを元に頑張って変わっていこうと思います。本当にありがとう。心から感謝します。

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MUERA

花田さん、メッセージをありがとうございます。「気づく」ことは、変化への大きな一歩です。ご自身の本音をいつもリアルタイムにキャッチできるよう意識を向けられるとそれだけでも現実が変わることもあります。「自分のことをいつも一番大切にする」を忘れないでくださいね。MUERA

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クローバー

この記事を見て私そのものだなと感じました。特に「自分が弱音を吐かないいい子なら愛される」「自分さえ我慢すれば親は幸せで居られる」です。
未だに両親から離れられず、自分の為に生きてきたという感覚はありません。今からでも生き直しができるのでしょうか?

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MUERA

クローバーさん、メッセージをありがとうございます。 自分さえ我慢すれば・・という選択は和を尊ぶ日本人には割と多いのかもしれませんね。”自分のために生きる感覚”は、「自分の本音を言葉にしてみる」ということがスタートになります。最初は直接親に対して、というのも難しいかもしれないので、まずは「本音をノートに書き出してみる」ということをやってみるのはどうでしょうか。誰に見せる必要もないので、汚い言葉でもなんでも(^^)率直に出してみられると、自分でも新鮮な気付きがあるかもしれません。

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サッチモ

この記事を見て救われたような気がします。
小さい頃、親に怒られて泣いて「泣けば許されると思うな」とさらに怒られて…今では、父にも母にも壁を感じています。正直苦しいですし、「大好きだったはずの人」は私の中でどんな壁になっているのか、それを改めて考えようと思いました。
長く付き合っている摂食障害を改善するためにも親との関係を見直す時が来たと感じます。
素敵な記事をありがとうございました。

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MUERA

サッチモさん、メッセージをありがとうございます。
私も母親との関係にはずいぶん長いこと悩んでいました。
親子関係の取り組みには時間がかかりますが、乗り越えるとほかの人間関係も大きく変化します。
自分の本当の心の声を聞くところから、ぜひやってみられてください。

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サン

中学3年の頃親に夢を否定されてから、何事も継続性がなくなり、周りからの評価と親の言葉に敏感になりました。大人になった今でもです。
でも親はあの時おかしなこと考え始めたから失敗したとか今でも言います。
中途半端に夢を諦められず、後悔ばかりしながら生きてきました。でもこれは親にも問題あったと分かり、自分のためにやり直したいと思いました。
少しずつ頑張りたいです。

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MUERA

サンさま、コメントをありがとうございます。

そうですね、親に夢を否定されたことのショックはおそらくとても大きかったのではないかと思います。
多くのかたが同様の体験をされって
自分が信じていることに自信がなくなって、その後は周囲の価値観にあわせた人生を送ることになっていってしまいます。

親の価値観ではない、ご自身の本音やほんとうに好きなことを軸に
ぜひご自身のためにもう一度人生をはじめられてください。

軌道修正はきづいたときから始められます。
ここから良い人生に歩まれることを、願っています。

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