「本気で人を好きになるのが怖い」あなたが幸せな関係に背を向ける本当の理由

過去の体験による傷が深ければ深いほど、誰かを好きになったり、パートナーとの深い信頼で結ばれる関係を築くことを怖れる気持ちは、自分で気づいている以上に大きいものです。

もう一度誰かを本当に好きになって、信頼して愛を受け取る幸せな関係を築きたいと頭では考えていても、心の深いところにある心理的な防御システムは、無意識のレベルで強力にそうなることを引き止めます。

忙しい日常の中では気づきにくい「心の声(内なる批判者)」が、恋愛やパートナーシップについての低い自己イメージを作り、人を好きになること、パートナーから愛を受け取ること、親密な関係を育むこと、あるいは愛そのものに対して、批判的な態度を取り続けます。

  • 「彼女/彼は自分なんかに興味を持つわけがない」
  • 「自分は男性として/女性として魅力にかけている」
  • 「彼/彼女が全く理解できない、もう以前のようには愛せない」
  • 「パートナーと良い関係を長く続けることなんてしょせん無理」
  • 「人の気持ちは常に変化し続けるもの、永続的な愛なんて存在しない」

再び傷つくことを避けるために、あなたの心の声(内なる批判者)は、あなた自身だけでなく、時にはパートナーや愛ある関係そのものを強く批判し、あなたが幸せなパートナーシップを築くことを阻害し続けます。

この記事では、幸せな関係を遠ざけるあなたの中の心の声(内なる批判者)について、その克服法も含めてご紹介します。

幸せな関係を遠ざける「内なる批判者の声」に気づく

あなたの心の中にある「内なる批判者の声」は、恋愛やパートナーシップにおいてあなたにどのような影響を与えているのでしょうか?

内なる批判者による心の声は、潜在意識によって自動的に形成されるものです。

内なる批判者の声が、どのような時に顔を出しあなたに語りかけ、人生に影響を与え続けているかに気づくことが、克服のための最初のステップとなります。

心の声が強くあなたを批判するやり方は、例えば以下のようなものかもしれません。

あなた自身を批判する声

たとえば目の前に魅力的な女性/男性が現れて、あなたに関心を持って近づいてくるような時、あなたの心の声はどんな風に反応しますか?

  • 「自分はこの人にはふさわしくない、自分が本気で相手にされるわけがない」
  • 「こんな魅力的な人に自分が興味を持ってもらえるなんて、そんなこと期待するだけ無駄だ」
  • 「自分はもう若くないし、外見だって劣っている。誰かに愛される価値はない」

心の防御機構としての「内なる批判者」の声は、このような言葉であなたの低いセルフイメージをさらに強固にし、全力で愛を遠ざけようとします。

あなたのパートナーを批判する声

傷つくことを怖れて愛を遠ざけようとする内なる批判者の声は、あなたのパートナーを強烈に批判することもあるでしょう。

  • 「自分は一体彼/彼女の何を見ていたんだろう?相手が理想の人とはもう思えない」
  • 「いったい彼/彼女の不満はなんなんだ?とても理解できない、一緒にいるのは自分にとってマイナスしかない」

内なる批判者の声によって、相手に対して批判的な気持ちを強めていくようになると、自分とは違う人を理解して受け容れるという、パートナーシップの本質的な学びから背を向けてしまうかもしれません。

愛ある関係性を批判する声

内なる批判者の声は、パートナーを心から信頼して深い関係性になることや、愛ある関係性そのものをシャットアウトしようとすることもあるでしょう。

  • 「自分は(または相手は)この関係に依存しすぎているのではないか?自分たちはもう少し距離をおくべきだ」
  • 「愛が長続きするなんて、信用できない。人生の貴重な時間も労力も、そういうものに費やす価値があるとは思えない」

内なる批判者の声によって、誰かを好きになることからも愛を受け取ることからも心を閉ざし愛ある関係に背を向けようとするのは、自分が2度と傷つくことがないよう守ろうとする典型的な心理メカニズムです。

内なる批判者はあなた自身でないことを理解する

幸せな関係を拒否し続ける「内なる批判者」の声を克服するために、もっとも重要な要素となるのは、「内なる批判者」があなた自身ではないということにまず気づくことです。

自分では認識しづらくコントロールするのが難しい心の深い部分を潜在意識と呼びますが、内なる批判者の心の声は、いわば潜在意識にインプットされた「自己否定プログラム」から発せられるものです。

この自己否定プログラムは、幼少時から青年期、大人へと成長するまでの期間に、不安が大きかったり心が痛むような体験によってできてしまうインナーチャイルドと呼ばれる心の傷が起因して形成されます。

幼い時に自分が求めるような形で愛情を得られなかったり、安全と思える場所を十分に確保できない場合において、こどもは「愛を期待しないし、求めない」こと、「自分の欲求を表現しないこと」を、繊細な心が傷つくことから守る手段として学習し、身につけていきます。

ショックが大きかったり心の痛みが恒常的にあるような極端な場合は、「この世に自分が求めるもの(愛情)はそもそも存在しない」として、愛に心を閉ざしてしまうこともあるかもしれません。

何れにしても「内なる批判者」の声は、幼い頃に痛みから自分を守るために必要なものとして培われ、実際に心のバランスを取りながら生き抜くためには機能するでしょう。

自分だけでは生きていけない年齢では必要だったこの自己防衛メカニズムも、自分で生きる糧を得て自分で自分を満たすことがことができる大人になってからは、その声に縛られる必要はなくなっています。

大人になってもなお心理的な安全地帯に自分を縛り続けることは、オープンな人間関係から得られる愛情のエネルギー循環をせき止めて、自分らしく自由に生きることや、自分の本当の能力を磨き可能性を広げることから遠ざけてしまいます。

「内なる批判者」に関して気づいておくべきもう一つのことは、そういった潜在意識の声は、あなたの成長する過程において、親をはじめとする強く影響を与えた周囲の大人たちの、あなたに対する言葉がけや信念から作られているという事実です。

あなたの親は、どのように自分の夫婦関係に向き合い、愛ある関係をどんなものだと捉えていたでしょう?

あなた自身について、またはあなたの恋愛について、どのような見方で言葉をかけていたでしょう?

「あなたは無条件で価値のある存在」

「どんなあなたでも受け容れるているよ」

「深い信頼で結ばれるパートナーシップは、人生において重要な価値があるもの」

そんな生きる上でのポジティブなメッセージを、わかりやすい形であなたに伝えていたでしょうか?

周囲にいた大人たちはその人生において、このようなことを体現する生き方を見せていたでしょうか?

「内なる批判者」の声が、その言い方やトーンによく意識を向けてみると「まるで自分の親の声そのものだった」ということに、多くの人が気づくようです。

心の深いところに刻まれたてあなたに負の影響を与え続ける声は、幼い時に受け入れた親の言葉や信念そのもの、という可能性は決して低くはないでしょう。

「内なる批判者の声」に対処する方法

自分ではコントロールが難しい潜在意識の声を克服する方法はあるのでしょうか?

潜在意識にあるものは、まず注意深く意識を向け、一度自分の意識下に顕在化することができれば、対処することが可能になります。

その具体的な方法について、簡単に手順を書いておきます。

  1. 自分に対して批判する声を、ノートに書き出してみる。ポイントとしては、できるだけ「私は〇〇」というように、主語を私にできるものについては「私は〜」で始める。
    例としては、「私は魅力的な女性(男性)ではない」「私の恋愛/パートナーシップは幸せなものになり得ない」「この世に永続的な幸せなパートナーシップはあり得ない」など。
  2. 1で「私は〇〇」と書いたものについては、「あなたは〇〇」と主語を置き換えて、もう一度書き直します。
    上の例で行うとすると、「あなたは魅力的な人ではない」「あなたの恋愛は幸せなものになり得ない」などです。
  3. 書き出したものを一旦眺めて、出てくる感情を感じつつ、実際にそれが真実かどうかを大人になったあなたの公平な目線で捉えてみましょう。もしこれは真実ではないと感じたり、疑う余地のあるものがあれば、自分の新しい見方を「私は」から始める文章で新しく書き出します。
    「あなたは魅力的な人ではない。→私は確かに完璧な人間では決してないけれども、〇〇という点では私は私を認めることができる。これは私の魅力の一つでもある」という感じです。
  4. 2で「あなたは〇〇」と書かれたものに対して、3で新たに書き出した「私は」で始まる新しい見方が、本当の自分の声だということを認識する。新しい見方に実感を持てない場合は、自分としてしっくりくるまで書き換えてみる。
  5. 自分にとっての新しい自分への見方を定着するための行動をプランする。具体的に書き出せるとなお良いでしょう。
    これまで翻弄されていた自分を批判し続ける心の声に打ち勝って、自分に対してポジティブな見方ができるようになるようになるための新しい行動や習慣を考えてみて下さい。
  6. 5で考えた新しい行動、思考パターン、習慣などをできるものから実行してみる。

まとめ

人を本気で好きになることにブレーキをかけ、誰かと深い関係になることを無意識に避けようとしている本当の理由は、「再び傷つくことから自分を守るため」というシンプルなものです。

’愛ある関係’に限ったことではなく、自分の本当の欲求をないものとして、心から何かを閉め出そうとすればするほど、実際には対象に囚われ続ける人生を生きることになります。

自分の中にいつまでも生き続ける「内なる批判者の声」に翻弄されるのでなく、生命の源(これはまさに愛というエネルギーです)からやってくる本当の自分の声に耳を傾けられるようになることで、自分ではないものの影響に縛られることのない、自由な生き方が可能になるのかもしれません。

過去の恋愛や結婚生活のトラウマがある方は、こちらの記事も参考にどうぞ。

「本気で人を好きになるのが怖い」恋愛のトラウマは克服できるのか?

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