これまでの人生の中で、後悔が消せない思いを持ったことはありますか?
「あの時ああしておけば、こうしておけば・・」
「どうしてあの時自分はこうできなかったのだろう・・」
そんな思いを持つことは、人生の中で少なからずあるでしょう。
後悔は、過去の自分を責める気持ちです。
「もう終わってしまったことなのだから、後悔するのはやめよう」
そう頭で考えても、
いつまでも心の中で尾を引いていて、思い出すたびに苦しくなってしまう・・
そうやっていつまでも心に残る「後悔」に悩みながら、人生を送り続けることもあるかもしれません。
では、「後悔」は悪いことでしょうか?
「後悔」から自由になる方法はあるのでしょうか?
消したいのに消せない「過去の後悔」について、この記事では掘り下げてみたいと思います。
この記事の目次
後悔の正体とは?
では、後悔とは何でしょう?
「後悔」を少し分解してみると
- 今より良い現実を想像(妄想)する気持ち
- 過去に戻って選択をやり直したいという気持ち
- 誤った選択をした自分を責める気持ち
後悔の念とは、こういったものから出来ているのではないかと思います。
こう書いてみると、「後悔」に囚われ続けることは、やはり生産的ではなさそうです。
まず後悔の気持ちの中では、過去の選択が変わっていれば、より望む結果が得られていたかもと心のどこかで感じているわけですが、本当にそうでしょうか?
過去の選択は、その時のあなたのベストだったはずです。
そして、それを異なる選択をしたことで結果が変わっていたかどうかは、やはり確証のないことではないでしょうか。
また過去に戻って選択をし直すことは、残念ながら叶えることのできない願いです。
そこにエネルギーをかけ続けることは、底の抜けたバケツに水を注ぎ続けるようなエネルギーの浪費となります。
同様に、自分(または人)を責める気持ちが、本質的な問題解決に繋がることはあまりありません。
そういう意味で後悔をし続けることは、確証のない妄想と、叶うことのない願い、自責というネガティブな感情に自分を縛り続けている、そんな状態だと言えるでしょう。
後悔のない人生は最良か?
では、後悔のない人生が理想なのでしょうか?
人は後悔する時、自分が選択しなかった「正解」である他の選択が、あたかもそこに存在していたように感じています。
そういう意味で後悔のない人生とは、常に「正解」だけを選択し続ける人生です。
果たしてそういう人生が、豊かで幸せな人生だと言えるでしょうか?
そもそも人生で行う選択に、「正解」というものはあるのでしょうか?
宇宙的な視点では、絶対的に正しいことも誤ったことも、どちらも存在していないと言われます。
出来事にどんな意味づけをするかは本人に委ねられていますが
人間の手の届かない宇宙の偉大な仕組みの中では
起こるべきことが、ただ起きている
シンプルにそれだけのことなのかもしれません。
あなたが後悔している過去の出来事も、大きな枠組みの中で見ると
あなたの知り得ないような意味があって起きたこと、とも言えるでしょう。
「今」を変えれば「過去」が変わる
今を変えると「未来」が変わる、という言葉は耳にしますが
同様に、今を変えると「過去」が変わるという考え方もあります。
変えられないはずの過去が変えられるとは、どういうことでしょうか?
もし今、あなたが理想の現実を生きていて、幸せな生活をしているとします。
そこから見ると「苦しかった過去」は
「それがあったから、今の幸せな自分になれた」というように、
その過去は自分が手にする「今の幸せ」のためにあったギフトのようなものと考えられます。
逆に今、あなたが「苦しい現実」を生きていたとします。
そうすると「苦しかった過去」は、
今の苦しい現実を生み出している元凶のようなものになります。
「過去の苦しい体験」をギフトとするか
自分にいつまでも苦しみをもたらし続ける「元凶」とするのかは
今この瞬間あなたが選択する生き方よって変わり得る、ということです。
後悔を生んだ過去を受け入れて、そこから学び、現実に変化を起こすリスクを取るのか
再び後悔することを恐れて、自分の行動を制限しようとするのか
今のあなたが選択するものによって、過去の意味を変えることが出来るということです。
まとめ
さて、後悔することは、悪いことでしょうか?
ここに興味深い言葉があります。
『やってしまったことを後悔することは
やらなかったことを後悔するよりはずっとまし』
人が死ぬ前にもっとも後悔することは
「行動を取らなかったこと、挑戦しなかったこと」
という調査結果もあるそうです。
失敗はやり直せても、やらなかったことの後悔は修正のしようがない。
つまり、最初から何もしていないことについては、軌道修正のチャンスすら得られないということです。
人生において「後悔すること」を自分に許容できることは
絶えず体験から学び、自分が成長するためのリスクを取るというオープンなあり方です。
後悔することは苦しい感情ではあるけれど、
自分を成長させるためには、大いに役立つ感情だと言えるのかもしれません。
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